最低賃金63円以上の引き上げで調整 過去最大、全国で1千円超に

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、全国加重平均で6.0%(63円)以上となる過去最高の最低賃金引き上げ目安を示す方向で調整しています。これは、昨年の目安50円(5.0%)を上回る大幅な賃上げで、物価高騰や春闘での高水準な賃上げが判断の背景にあります。この引き上げが実現すれば、全都道府県で初めて最低賃金が1,000円を超えます。

現在、最低賃金は東京都の1,163円が最高、秋田県の951円が最低です。労働者側は物価高などを理由に大幅な引き上げを求め、石破政権も全国平均1,500円の目標達成に向け高水準の引き上げを求めています。一方、使用者側は、コスト増による経営圧迫を懸念し、慎重な意見も出ており、調整が難航する可能性があります。

(出典)朝日新聞デジタル(2025年8月1日記事)