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4.142021
国民年金保険料の未納分納付には期限があるのでご注意を
先日知人から、「国民年金未納分はいつまで遡って納付できるのか?」と質問をうけました。
過去数年間の未納期間があり、当時は保険料を払えなかったが最近になって少し余裕ができたので未納分を払いたいとのこと。
しかし、ここで注意が必要です、少し余裕ができたからと言って過去の未納分をすべて追納することはできません。
国民年金法第102条4項に次のとおり定められています。
(時効)
第百二条 年金給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したとき、当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利は、当該日の属する月の翌月以後に到来する当該年金給付の支給に係る第十八条第三項本文に規定する支払期月の翌月の初日から五年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
2 前項の時効は、当該年金給付がその全額につき支給を停止されている間は、進行しない。
3 第一項に規定する年金給付を受ける権利又は当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利については、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第三十一条の規定を適用しない。
4 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によつて消滅する。
5 保険料その他この法律の規定による徴収金についての第九十六条第一項の規定による督促は、時効の更新の効力を有する。
6 保険料その他この法律の規定による徴収金については、会計法第三十二条の規定を適用しない。
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国は、国民年金保険料の徴収について納付期限から2年を経過すると徴収権が時効消滅するとされます。被保険者側から見ると納付期限から2年以内の保険料しか、納付することができません。
保険料を未納のままにしておくと、将来受給できる年金給付額が減額になるばかりか、受給資格期間にもカウントされず受給資格期間(10年)を満たさず老齢年金を受給できないことにもなりかねません。遺族年金や障害年金にも受給資格期間の要件があり、未納が不利益に働くこともあります。国民年金保険料の納付が困難な場合は、免除や猶予の手続きも含めて検討し、未納は避けることが大切になります。