複数事業所勤務 労働時間通算し社会保険適用を 財務省

 財務省は財政制度分科会で複数事業所に勤務するマルチワーカーについて、労働時間を通算して社会保険を適用していくべきとする考えを明らかにした。労働基準法第38条(時間計算)は事業主が異なる場合も労働時間を通算すると解釈されており、被用者保険の適用についても同様に考えられるとしている。
 被用者保険間でマルチワーカーの保険料を調整する仕組みがないことも問題とした。現行制度は複数の事業所で社保の適用がある場合、複数事業所の報酬を合算した報酬月額に、被保険者が選択した事業所における料率を乗じて保険料を算出し、被用者保険間で保険料を按分している。

(出典)労働新聞2026年5月25日記事

 財務省が示した社会保険の適用に関する考え方では、「複数事業場(複数事業主)で働くマルチワーカー(ダブルワーカー)について、本来労働時間は事業場を異にする場合でも、労働時間に関する規定の適用については通算すると定められており、被保険者の適用についても本来労働時間を通算して判断するべき」との意見が表明されました。

 これは、マルチワーカーがそれぞれの事業場単位での労働時間が社会保険適用に達しない場合であっても、複数事業場を合算しら労働時間が社会保険適用に達した場合は社会保険が適用されるべきという事になります。
 現状の適用条件と著しく異なる条件となり、マルチワーカーにとっての影響は非常に大きなものとなります。この先の議論の動向には注目しなければなりません。

(参考)財務省 財政制度分科会(令和8年4月28日開催)資料一覧